理系の研究室は当たりはずれがあります。私は表面上は当たり、でもふたを開けてみるとビックリ!はずれ!な研究室を引いてしまいました。
私の院生時代の話を紹介していきたいと思います。
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当たりと言われていた部分
私たちの先輩は自分たちの研究室を「当たり」だと言っていました。
それは自分たちのイメージで勝手に「ゆるい」と勘違いしてしまった部分があります。(それは自分のせいですが)
実際入ってみると教授の「思うようなデータを出してくれる人」には甘く、「そぐわないデータを出すような人」にはあたりが強かったです。
前者にとってはそれはそれは甘やかされるでしょうから、そりゃ「当たり」と思うでしょう。
毎週の中間発表や教授との会合でデータを出しても出しても、つるし上げられ、詰められる日々を過ごしていました。それは地獄でした。そして休むことも多くなりました。詰められ方はご想像の通りです。
気に入らない人を中心に、そのような態度をとっていました。
研究室に入った後に知ったのですが、毎年院生がやめていました。自分の同期もやめました。
逃げても無駄、教授には「留年」というカードがある
もちろん逃げても無駄で、研究室に行かなかったら行かなかった分、人より実験を進めるのが遅くなります。
よってデータも出せません。論文も書けません。
大学院時代(M2)ずっと休んでいると、「君を留年にする」とメールが送られてきました。(当然ですが)。
しぶしぶ行き、教授にデータを見せに行くとやはりいつもの詰めが待っていました。その時は「やめさせるつもりだ、こいつ」って思いました。いつもの罵倒がはじまり、ペンも投げつけられました。
「留年」という響きが悪かったので「休学」を選びました。
「休学」を言いに行くと事情聴取された
その会合が終わった数日後、教務課に休学しに行く旨を言いに行きました。教務課の方が私の顔を見て「事情を伺っていいかい?」と言い、別部屋でお話をすることに。今までの話をすると、毎年同じ理由で「休学」or「退学」を言いに来る人がいるということを知りました。毎年被害者がいるということです。結果、教授には厳重注意、自分は休学ということになりました。
教授が嫌がることをすると勝ち
教授はこんな性格でした。
・自分の知識をふりかざし、なんでも正しいと言い張る。
・言ってることがコロコロ変わる。言われた実験をやってもすぐ怒る。(嫌いな人限定)
・甘やかす人にはこの上なく甘やかす。何しても許す。
・嫌いな人は嫌い。何しても嫌い。
要は自分の駒となってくれる人が好きでした。自分の経験上、そういう人は「自分より下の者に噛みつかれる。」「周りを囲われて恥ずかしい思いをさせられる。」のがすごく嫌いなのでそれを逆手に取りました。
そして以下のことをしました。
1. 大学のカウンセリングに通い詰める。
2. 自分の学科長に直接相談しにいく。
3. 詰められたことをすべて時系列にして文字に起こす。
4. 自分だけでなく他の被害者のことも挙げる。
5. こっそり録音する。
1,2に関しては相談した痕跡を残すためにやりました。ただ訴えるだけでは裏付けができません。「ほかに相談したの?」って言われたときにきちんと話せるようにするためです。正直カウンセリング、学科長そこまで力にはなれませんでした。期待しないほうがいいです。
3.4は手書きで残したメモをまとめて教務課に持っていきました。最終的に学部長にまで話が行き届きました。学部長には止められましたが、一年休みたいという気持ちが強く、休学を選びました。
そのまま一年休学し、研究室にもどりました。
教授に久々に会うと、まるで腫物を触るような、そして慎重な対応をされました。おそらく「こいつを怒らせたら自分の命が危うい。」と思ったのでしょう。中間発表も会合も怒鳴られることがなくなりました。のびのびと実験をし、データを出すことができ、無事卒業できました。最後には笑いあって終わらせることができました。
自分も悪かったと後で気づく。
そこまでして教授は変わったか?と言われると全く変わってません!
全く変わってない。あきれるほどに。人ってそんな簡単に変わらないものだと思いました。
中間発表で詰められているまた別の後輩を見て、「あぁ~、変わってない~~」って思いました。なんとなく自分にも詰められる原因はあったんだなと思いました。
おわりに
研究室が辛かった話を書きました。辛かったら私みたいに戦うのもよし、やめて就職先探すのもよし、人それぞれだと思います。でもやっぱりせっかく大学院まで進学したんだから、やめてほしくないです。
これは研究室にもよりますが、少なくとも自分の研究室で甘やかされてた人たちは就職も失敗してます。それなりのリターンはあります。決して甘やかされている人たちが正しいわけではない。